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レントゲン撮影による被曝量について

歯医者さんに行くとレントゲンを撮られることがありますよね。顎全体が写るレントゲン写真(パノラマ)を撮ると言われ、1分ほどかけて頭の周りをぐるりと回転する機械で撮影された経験のある方が多くいらっしゃるかと思います。

撮影時間が長いため、放射線の被曝のことを不安に思われたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

結論から申しますと、歯医者でのレントゲン撮影による被曝量は非常に小さく、医科でのレントゲン撮影による被曝量や日常生活での被曝量よりも、歯医者でのレントゲン撮影による被曝量の方が低いんです。

 

身の回りの被曝量
  • 200mSv これより低い線量では臨床症状が確認されていません
  • 8mSv 胃のバリウム検査
  • 6.9mSv 医科用CT
  • 2.4mSv 一人当たりの自然放射線(年間世界平均)
  • 1.5mSv 一人当たりの自然放射線(年間日本平均)
  • 0.6mSv 胃のX線集団検査
  • 0.19mSv 東京〜ニューヨーク(往復)
  • 0.1mSv 歯科用CT
  • 0.05mSv 胸のX線集団検診
  • 0.03mSv パノラマ
  • 0.01mSv デンタル

私たちの身の回りで受ける可能性のある放射線の被曝量について、その値が大きい順に挙げています。

実は私たちは自然界からも放射線を受けています。空気から、大地から、宇宙から、そして食べ物から、私たちは放射線を受けているんです。その値は日本では、1年間で1.5mSv程度になる言われています。

また、標高・高度が高い方が宇宙からの放射線(宇宙線)による被曝量が増えます。1万メートル以上の高度では地上の約150倍の宇宙線が降り注いでいるため、飛行機で東京-ニューヨーク間を往復すると約0.2mSv被曝すると言われています。

歯医者でのレントゲン撮影は赤字で示した3つです。かなり低い数値であることがお分かりいただけるかと思います。

当院ではデンタル、パノラマ、歯科用CTの3種類のレントゲン撮影が可能です。それぞれの特徴をご説明します。

 

デンタル

お口の中に小さなフィルムを入れ、数本の歯の範囲を撮影するものです。

当院では主に根管充填(歯の根っこの中に神経の代わりとなるお薬を詰める処置)という処置を行った後に、お薬の詰まり具合を確認する際にデンタルを撮影します。

撮影範囲が小さいため被曝量も非常に低く、撮影1回当たり約0.01mSvと非常に小さい数値であることがお分かりいただけるかと思います。

 

パノラマ

頭の周りをぐるりと回転しながら撮影する、顎全体が写る大きなレントゲン写真です。

皆さんが撮られた経験が一番多いのがこのパノラマではないでしょうか?

撮影時間は比較的長いですが、被曝量は約0.03mSvと非常に小さいです。

 

CT

デンタルとパノラマは二次元の情報しか得られませんが、CTでは三次元の情報を得ることができます。これによりデンタルやパノラマでは分からなかったより詳しい情報を得ることができます。より詳しく撮影する代わりにデンタルやパノラマよりは被曝量が多くなるのが特徴です。

 

放射線を浴びると癌になる?

放射線を大量に受けると癌になると言われています。

しかしこれは、一度に受ける放射線の量が1,000mSvを超えた場合だと言われています。

歯医者で一番被曝量の多い歯科用CTの被曝量と比べると1万倍の値です。

歯医者での被曝で癌になる可能性は限りなく低いと言っていいでしょう。

 

妊婦さんの胎児に対する影響は?

妊娠週により若干異なりますが、妊婦さんがお腹に一度に直接100mSvを超える量の放射線を受けると、お腹の赤ちゃんに影響を及ぼすと言われています。

歯医者で一番被曝量の多い歯科用CTの被曝量と比べると1000倍の値ですから、理論上、妊婦さんでも安心してレントゲン撮影を受けて良いと言われています。

歯医者でのレントゲン撮影範囲は首より上に限られますし、さらに当院でレントゲンを撮影する際は放射線から身を守る防護服を着用していただいています。これらにより歯医者でのレントゲン撮影による被曝でお腹の赤ちゃんに影響を与える可能性は限りなく低くなっています。

 

レントゲン撮影って本当に必要なの?

今まで述べてきた理由で歯医者でのレントゲン撮影が安全であることはお分かりいただけたかとお思います。しかし、本当にレントゲンを撮影する必要があるのかと疑問に思われる方もいらっしゃるかと思います。当院では、

  • 虫歯の大きさをみたいとき
  • 歯を支える顎の骨の状態をみたいとき
  • 歯の根っこの先の病巣をみたいとき
  • 親知らずと神経の関係性をみたいとき
  • 神経のお部屋の形状をみたいとき

など、診査・診断のためにレントゲンの情報が必須なときのみレントゲン撮影をしています。

安全だからという理由でとりあえず撮影しているのではなく、診査・診断のためにレントゲンの情報が必要なのでレントゲン撮影のご協力をお願いしているということをご理解ください。

当院は、体に影響がない範囲内といえども、無駄な被曝はない方が良いと考えています。

 

ご不安、ご心配が残る方は遠慮なくスタッフまでお伝えくださいね。

 

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電話:092−589−7007

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