虫歯になりやすい歯として、生えたての大人の歯(永久歯)があります。
生えたての永久歯が虫歯になりやすい理由
- 歯が未成熟
- 溝が複雑で深い
- 他の歯より背が低く歯ブラシが当たりにくい
主にこの3つの理由により生えたての永久歯は虫歯になりやすいんです。
また、歯がまだ未成熟なため、虫歯の進行スピードが速いというのも生えたての永久歯の虫歯の特徴です。
長い付き合いとなる大人の歯ですからなるべく虫歯にならないよう予防したいですよね。
今回は生えたての永久歯を虫歯から守るための方法をご紹介していきます。
シーラント
虫歯ができやすい箇所の一つに奥歯の噛む面の溝があります。
特に生えたての永久歯の溝は構造が複雑で溝も深いため汚れが溜まりやすく、非常に虫歯ができやすいです。
構造が複雑で溝が深いのでしっかり歯磨きをしていても歯ブラシの毛先が溝の一番深いところまで届かないこともあります。このような場合どれだけ丁寧に歯磨きを頑張っていても汚れを取りきれず虫歯ができてしまいます。
そこで行いたいのがシーラントです。
シーラントとは、歯の溝を樹脂系の材料で埋める処置です。溝を埋めたら汚れも溜まりにくいし歯ブラシの毛先も届きやすくなるでしょ?という考え方です。
溝のみを埋めるので、噛み合わせに影響を与えることはありません。また、歯を削ることもありませんので非侵襲的で安心です。
また、シーラントにはフッ素徐放性という性質があります。フッ素をジワジワと放出することによる虫歯予防効果も期待できます。
デメリットとして、シーラントが剥がれてしまうことがあります。
歯を削ってはいないので剥がれてしまっても元通りの歯が出てくるだけで何も問題はないのですが、虫歯予防効果は無くなってしまうので、シーラントが剥がれたらまたシーラントを詰めなおします。シーラントをしたら終わりではなく、歯医者さんに定期検診に来てくださいね。
シーラントをした歯ではシーラントをしていない歯に比べて4年以上で60%も虫歯予防効果があることがわかっています。
フッ素
虫歯予防の代表格!フッ素です。
フッ素の虫歯予防に対する効果
- 歯に取り込まれ構造を丈夫にする
- 歯の再石灰化を促進する
- 細菌の活動を抑制する
フッ素の活用法
- 歯磨き粉
- ジェル
- フッ化物洗口剤
- 歯科医院でのフッ素塗布
歯磨き粉、ジェル、フッ化物洗口剤はおうちでできる方法です。歯科医院で使うフッ素は高濃度なので年に何回か、歯科医院でのみ塗布可能なものです。
フッ素って危険なの?
インターネットで「フッ素」と入力すると予測変換で「フッ素 体に悪い」などと出てきます。
フッ素が危険で体に悪いのは本当なのでしょうか?
確かに、フッ素を過剰に摂取すると中毒症になってしまいます。
フッ素中毒症には慢性中毒と急性中毒とがあります。
慢性中毒は多量のフッ素を長期にわたって摂取した場合に起こるものです。
フッ素が豊富に含まれている井戸水を飲み続けている方に起こる場合があります。
日本では水道水に含まれるフッ素の量に規制があります。そのため、日本においては水道水を毎日たくさん飲んでいてもフッ素の慢性中毒症になることはありません。
急性中毒症はフッ素を一度に大量に摂取した時におこるものです。
腹痛や嘔吐、下痢、痙攣などの症状を起こします。
しかし急性中毒症を起こすにはかなり大量のフッ素を一気に摂取しなければなりません。
フッ素入りの歯磨き粉を1本丸々一気飲みしなければならないくらいです。
歯磨き中に誤ってお口の中の歯磨き粉を飲み込んでしまった程度ではなんの問題もありません。
歯科医院やおうちで通法に従い使用する分にはフッ素が体に害を及ぼすようなことはないでしょう。安心してフッ素を使っていただければと思います。
奥歯の永久歯が生えてくるのは一般的に6歳ごろと12歳ごろです。痛みがなくても検診のご予約だけでも大歓迎です。大切な永久歯を虫歯から守るために、ぜひ一度歯科医院へお越しください♪
24時間ネット予約:https://www.genifix.jp/total_dc_kasuga-caa/p/login/
電話:092−589−7007